かまいたちの夜 輪廻彩声 プレイ日記 総評・まとめ
かまいたちの夜完全クリアしました。プロチナトロフィーもゲットです。
全部のシナリオをクリアするのに大体16時間ぐらいかかりました。
もっと選択肢に翻弄されつつ、フルボイスをしっかり聞けば20時間ほどでしょう。
ではここから総評とまとめに入ります。
シナリオについて
前提としてかまいたちの夜はノベルゲームです。だから当然といえば当然ですが、今作ではきちんと
ノベルゲーム用のシナリオが用意されています。
何が言いたいかと言うと、かまいたちの夜は小説にただ演出とゲーム性を取り入れただけではなく、ノベルゲーム用にシナリオが調整されています。
かまいたちの夜は読書家ではなく、ゲームプレイヤーに向けて作られたと言い換えてもいいでしょう。
つまり普段あまり本を読まない人でもプレイしやすいように作られているのです。
その例としてかまいたちの夜の中身に含まれる要素が少ないことです。
前回も言いましたがキャラの成長は描かれません。
複雑な人間関係もありません。仄めかす程度です。
ウンチク、含蓄の類もありません。唯一あるのは「かまいたち」の紹介です。
犯人の動機も単純です。三文でかけるでしょう。
これらの要素を無視して書かれているのは
トリックを使った犯人との対決
そして、
追い詰められるホラー要素。
この2つです。
推理小説の最も美味しい部分を抽出したようなものです。回転寿司でいえば大トロだけが出てきた感じ。
どうやって殺したか、誰が殺したか。ここはもう推理小説には欠かせません。
また事件が起こった、次は誰が殺されるのか。クローズドサークルで最もドキドキさせる要素です。
この2つだけを抽出し濃くしたのがかまいたちの夜です。だからものすごく読みやすい。そして中だるみがない。面白いところしかないから。
本編だけならプレイ時間も3時間程度と言ったところ。短く集中させるのも小説入門編として良いのだと思います。
演出について
まずリメイク版で注目されるのはフルボイスということと、立ち絵がついたことでしょう。
フルボイスについては言うことないです。賛否が分かれるとは思いますが、個人的には棒読みでなければプラス要素だと思ってます。
立ち絵に関してなのですが、一見するとシルエットに色がついた分、表現の幅が広がったと考える人もいるかもしれません。しかし一概にそうは言い切れないと私は考えます。
以下の2枚の画像を見てましょう。
上がオリジナル版。下がリメイク版で表示される画面です。
こうして見れば多分すぐ分かるのですが、リメイク版は座ってるかどうかすら分からないのに対し、
オリジナル版は誰がどういう姿勢なのか、はっきり理解できます。
オリジナル版はシルエットが背景に溶け込んでいます。つまり誰がどういう行動を取ってるか一目瞭然なのです。
それに対しリメイク版は立ち絵がついた分、表情や感情は分かりやすいですが、登場人物たちがどういう動きをしているのかについては文章に頼らざるを得ません。
表情を取るか、動きを取るか。演出で何を表し、何を文章で補完するのか。
どちらも一長一短で悩ましいところです。
ただリメイク版は立ち絵がついた分、重要な場面では1枚スチル絵がついてます。
印象的なシーンはより印象的に。迫力あるシーンはより迫力が。
これだけでもリメイクした価値はあると思います。もちろんオリジナル版も、あえて演出で表現しない分、嫌な想像を掻きたててくるのですが笑。
ゲーム性について
かまいたちの夜はゲーム性においても特異的な作られ方をしています。
基本的には死にゲーなのですが、ダラダラとゲームオーバーを避けるだけではクリア出来ません。
ある程度明確な推理を持って選択肢を選ばなければ、なかなか犯人には辿りつきません。初プレイの人はこれによく惑わされます。そしてその惑いこそが魅力のひとつかもしれませんね。
(容量の少ない昔のゲームだからこそのカサ増し……げふんげふん、工夫だったのかも?)
以上をもって、「かまいたちの夜 輪廻彩声」のプレイ日記はおしまいです。
ノベルゲームの原点(まあ最初は弟切草ですけど)のリメイク版。演出が変わろうと、面白さは変わりません。むしろ一層面白さが増したゲームでした。
まだかまいたちの夜を一回プレイしたことない方、またプレイしてみたいと思う方、是非買ってみることをオススメします!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
それではまた次回のゲームで!
0コメント