Script少女のべるちゃん 2019年春期テントーピックアップ
2019年春期
テントーピックアップ
現在公開されている中で、2019年4月1日から6月30日までの間にアップロード・更新されている作品は682コ。
全部を読んだわけではありませんが、「これはもう一度みんなに宣伝したい!」と私が独断で決めた作品を紹介していきます!
モノノケハカランダ
作:千代蔵 さん
モノノケハカランダ#Script少女のべるちゃん #完結作
— ノベルゲーム好きのてんとう虫 (@Ten10novelchan) April 22, 2019
時は大正末期。モノノケノモノと呼ばれる退魔師である晴馬は弟の清刀に手紙で呼び出される。『ぼくの愛したあのひとは、決して触れてはならない人でした』
複雑に絡んだ糸が解けて一つの物語に帰結する。大正怪奇奇譚https://t.co/RpH9II4oVj pic.twitter.com/oEl6HDLCLZ
プレイ時間90分〜2時間の長編。大正時代を舞台にした和風退魔モノです。
虚構原型
作:電気ブラン さん
虚構原型#Script少女のべるちゃん
— ノベルゲーム好きのてんとう虫 (@Ten10novelchan) May 7, 2019
科学の発展が少しズレた世界でイギリスの凄腕諜報員ジェイムスン・ドゥセットの奇妙な事件と人生を追ってみましょう──。
人間の尊厳がどこまで科学に代替されることを許されるのか。哲学的なテーマが詰まったSFノベル。https://t.co/iOCueYrRxt pic.twitter.com/9bUeSE5eml
こちらもプレイ時間2時間〜3時間の大作長編。近代から現代にかけてを舞台にしてますが、非実在の科学技術が登場するSFノベルとなっています。
クチバシの笛
作:坂庭 汐 さん
クチバシの笛#Script少女のべるちゃん
— ノベルゲーム好きのてんとう虫 (@Ten10novelchan) June 23, 2019
祖父から託された笛を持って、彼の言いつけ通りに森に向かった少女シルワ。そこで出会った青年と共に鳥の歌を取り戻していく。
人間と鳥の約束の物語。
独特のゲーム性と綺麗で美しいシナリオが素敵です。https://t.co/35bQSJCQB0 pic.twitter.com/FIaDle922D
プレイ時間15〜30分のファンタジー中編。鳥の鳴き声を真似するという独特なゲームが魅力です。
以上の3作品を非常に勝手ながら、ピックアップさせてもらいました!
ここからはそれぞれのイチオシポイントを書いていきます。
ピックアップイチオシポイント
モノノケハカランダ
人間の美しさを説いたシナリオ
主人公の晴馬は冒頭から人間のことをあまりよく思っていません。悪いことを全て目に見えないモノノケのせいにする人間こそバケモノと断言するほどです。
退魔師である仕事上、人間の醜さをずっと目の当たりにしてたので仕方ないことです。
しかし物語を読み進めていくと、晴馬は決して人間を見放していないことが分かります。むしろ彼は人間を愛していました。
人間は皆、己の中の闇と対峙しています。時に闇に飲み込まれ、時に間違った選択をしてしまうけれども、それでも闇を解決することができるのも人間です。
どんな人間も醜いが、それでも人間は美しい。そう言わしめるシナリオがモノノケハカランダにはありました。
この作品はモノノケという妖怪の類を題材にしていますが、それと同じぐらい人間の罪業、そしてそれに立ち向かう人々の姿が描かれたノベルです。
虚構原型
ジェイムスンの過酷な生涯
この作品で私が一番惹かれた点といえば、やはりジェイムスン・ドウセットという主人公にあるでしょう。
「滅私奉公」という言葉が、これ以上ないぐらい当てはまる主人公。彼は全てのものを故国と世界、大切な者に捧げます。記憶、精神、身体、自分の命すら懸けるほど。
そのあまりの高潔さに、物語が進むごとに「ジェイムスン……」と心が締め付けられることは間違いないでしょう。
更にこの作品の中ではオリジナルの科学技術が産まれています。
オートマタや記憶の転写など……それらの要素にも物語が存在し、倫理と科学の境界が変わっていく姿も見どころです。
クチバシの笛
世界観にマッチしたゲームシステム
鳥のさえずりを真似て選択肢を選ぶゲーム。是非イヤホンをつけて耳を研ぎ澄ましてプレイしてみてください。
この独特なゲームシステムだけでも面白い今作なのですが、このゲームが非常にシナリオと世界観にマッチしています。
静かで幻想的な雰囲気の中、優しい鳥の音を聞く……。ああ、癒されます……笑。
鳥と人間との約束をテーマにしたシナリオ。さえずりを真似する主人公が、物語の起点となる祖父の遺志を引き継いでいるという点も好きです。
次回は2019年7月〜9月までからピックアップしていきます。
次はどのようなノベルに出会えるのか。楽しみですね。
それではまたテントーピックアップ夏期編で!
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