ボク姫PROJECT プレイ日記 総評・まとめ
……というわけで、
ボク姫PROJECT完全クリアでございます〜!!
プレイ時間は1周クリアに約18時間弱。完全クリアまで約30時間といったところでしょうか。
私はフルボイスをちゃんと台詞の最後まで聞くタイプのプレイヤーなので、聞かない人はもっと短くなるでしょう。
それでもノベルゲームでの30時間前後のプレイ時間は
破格のボリューム
と言わざるを得ません。凄いぞボク姫。
ヒロインは4人いる中で私は鬼灯リラがとても好きになりました。
エルメスルートが正史だとは思いますが、私はこのリラルートが好きです。鬼灯リラは他のルートでも彼女だけは女装がバレても真っ先にミナトくんのことを信用してくれる良い子なんですよ……。
まあ好きなルートはさておき、総評とまとめに移っていきましょう。
【ストーリー型とシチュエーション型】
個人的にギャルゲーと呼ばれる分類のゲームには
ストーリー型
と
シチュエーション型
があると考えてます。
ストーリー型は、まず大きな一本道のストーリーがあり、そのストーリーを完結されることがゲームの趣旨になります。
逆にシチュエーション型は、キャラクターたちが色んな場面で絡むのを楽しむのがゲームの趣旨です。
ストーリー型とシチュエーション型と書きましたが、
どの作品も基本的にどちらの要素も含みます。
ストーリー型100%、シチュエーション型100%はほぼないでしょう。
ストーリー偏重型のギャルゲーとしては、(ギャルゲーではないですが)軌跡シリーズやペルソナシリーズが挙げられます。どちらもヒロインとの恋愛はオマケで、ゲームの趣旨は別にありますね。
シチュエーション偏重型は古いギャルゲーによく見受けられます。ダ・カーポとかトゥハートとかの古典ギャルゲーですかね。コチラは各ヒロインとの恋愛シチュをメインにしていて、一貫した目的はありません(あえて言うなら恋人をつくること?)。
ちなみにどちらが作品として難しいとか良いとかには関係しません。一見プレイヤーを圧倒する大きな流れを作らなけばならないストーリー型の方が難しそうですが、沢山のシチュエーションを見飽きないように作るシチュエーション型もかなり難しいからです。
本筋がズレましたが、ボク姫はどちらかというと、
ストーリー重視型
だと思われます。
本作では、どのヒロインのルートにおいても
「姉を昏睡状態から回復させて、学園の真相を見つける」
という目的があります。
ただしボク姫ではメインストーリーの進行だけが重点的に描かれてるわけではなく、各ヒロインとの交流がストーリーの鍵になるように程良く描かれています。
つまり言えばボク姫は、
ストーリーとシチュエーションが良いバランス
ということです。
ただあえてひとつ言わせてもらうのであれば、4人のヒロインルート内、1人のルートが真ルートと呼べるような真相が全て明かされる話になっています。
真ルートは、最低限その前に3人中1人のルートをクリアしていれば解除されるので、残り2人のルートが無駄(とまでは言いませんが)になる可能性も。
ストーリーに拘るのであれば、3ルートクリア後に真ルート解除の方が良かったかもしれません。
【ゲーム性は非常に惜しい】
ボク姫のゲーム要素は
・女装男子育成
・論戦バトル
・育成要素によるルート分岐
の3つにあります。最後のひとつはまあオマケです。
論戦バトルについては、表示されるお題に対して答えを選ぶというクイズ形式になっています。難しい箇所はありましたが、なかなか爽快感のあるゲームシステムだと思います。
問題となるのは育成要素。
育成は、ストーリーのある時点までに特定のステータスを上げてないと強制的にゲームオーバーになる……というだけ。
そもそも上記の画像を見れば分かる通り3種類のステータスを4段階であげるしかなく、先の強制ゲームオーバーの要素も含め自由度はかなり低いです。どれからあげるかなんて選択肢はほぼありません。
せめて育成で論戦バトルに役立つスキルが手に入るとか間違えた時のダメージが減るとかあればな、とは思いました。
まああまりゲーム性を複雑にするとテンポが悪くなるので、これでいいのかもしれません。
育成に関してはストーリーの味付け程度に思っておくといいでしょう。実際育成ストーリー中の女装シチュエーションはかなり面白いです。
【二面性のあるシナリオ】
ボク姫はまず
「女装して女子校に潜入する」
という特徴的で面白い序盤の引きがあります。これだけで購入する理由になるかもしれません。
でもボク姫は単なるギャグの類ではありません。
主人公のミナトには女装する理由があります。それは学園が隠蔽した真実を明かし最愛の姉を救うこと。
確かにそれは女装するについて正しい理由かもしれません。だからこそ、こんなことが同時に言えます。
「正しいことの為ならば仲間も友人も騙していいのか」
女装するというコメディと、信用してくれる仲間たちを裏切り続ける生活を送る葛藤のシリアス。
コメディで引き込み、シリアスで本作の奥深さ、キャラクターたちに感情移入させていく。終盤になる頃には、早く続きが読みたい!と思わされていました。
こういったシナリオの二面性を見せてくれることが本作最大の魅力だと私は感じました。
以上で、ボク姫PROJECTの総評・まとめは終わりです!
ボク姫PROJECTはPS4・Switch・PCで好評発売中です!
ノベルゲームやギャルゲーの基本的な要素を抑えつつ、独自要素をふんだんに盛り込んだ本作は私からもオススメの一作でございます!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
それではまた次回、別のゲームでお会いできれば!
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